[Kanon]今さら沢渡真琴という少女について(完結編)

承前 (前編,中編,後編)

 三回にわたった本項「今さら沢渡真琴という少女について」の完結編として、私自身の考えのまとめを示す。

 沢渡真琴とは何者か。結論としての私の考えは、シュレーディンガーの猫ならぬ狐とでも言うべき存在である。

 本項で取り上げた三つの謎に限らず、沢渡真琴シナリオは様々なことが何とでも解釈できるように注意して構成されている。むしろ、意図的に解釈を発散させるような作りにされている。作者であるシナリオライターの麻技准氏にとっては、解釈を巡って議論が起きることは最初から予想の範囲内であることは間違いない。あるいは、仕掛けたトラップにプレーヤーが引っかかって気付かないでいるのを一人ほくそ笑んでいるのかもしれない。
 それ故、万人を納得するよう、解釈を一つに収束させるのは無理である。もし、解釈を収束させるには、麻技准氏の内部設定を確認する、つまりは箱を開けてみるしか方法が無い。その箱を開けるまでは、箱の中の彼女は半分生きて半分死んだ状態である。あるいは、箱の中を開けてみたら、中にはキツネの代わりにネコが一匹死んでいたということすらあり得る。しかし、その箱は開けられることを拒否し、しかも、その箱の中が余人を納得させる正解と言えるかどうか、それさえ議論の余地がある。こういうシナリオが良いことかどうか、批判する人もいるだろう。

 だが、発散した解釈の中から整合する解を一つ一つ拾うようにあれこれ考えるのは面白いことだ、と私は思う。また、アフターストーリーについても、色々なバリエーションに想像を巡らすことが可能である。
 例えば、沢渡真琴が戻ってこなかった場合、その後のストーリーとしては主人公が天野美汐とくっつくと漠然と考える人が多いだろうが、水瀬名雪とくっつくというストーリーも十分ありえるだろう。
 戻ってくる場合でも、その帰還の形態によっていくらでもストーリーは考えることができる。

 このように想像の翼をいくらでも広げることができる素晴らしいシナリオをプレーヤーに提供してくれたシナリオライターの麻技准氏とKanon製作スタッフに感謝したいと思う。

 また、本項の内容は、これまで私が読んできた大勢の人による多数の議論とSSに大きく影響された上で、私自身の考えをまとめたものである。特に、1月7日のUT氏の論については、謎(3)の考察を執筆する上で影響を受けている。
 なお、私自身の考えをもとに、他の人の考えを否定する気は毛頭ないことは断っておく。
 最後に、各議論とSSの執筆者の方々、及び、長い上に乱文であったにも関わらず最後まで読んでくれた方々がいればその方々に謝辞を申し上げて本項を終わる。

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